【専門家監修】結納と顔合わせは何が違う?日取りや服装、準備の仕方を徹底比較!

【専門家監修】結納と顔合わせは何が違う?日取りや服装、準備の仕方を徹底比較!

お付き合いをして、いよいよ結婚…!となったときに考えたいのが、両家のご挨拶。
両家顔合わせとして「顔合わせ食事会」をするのか、正式に「結納」というかたちにするのか、どちらがいいのでしょうか?

おふたりできちんと話し合うことはもちろんですが、事前にそれぞれのご両親に確認をしておくのがベター。今回は「結納」と「顔合わせ食事会」の違いについてご紹介します。
結婚式に向けた準備の1ステップとして、スムーズに進められるように、事前に確認しておきましょう!

2019.12.04 更新

Contents

「結納」とは、婚約を正式にするための儀式!

そもそも結納とは? 何をするの?

結納とは、婚約を正式にととのえるための儀式のこと。
およそ1600年前から行われている宮中儀礼をルーツとした婚礼行事のひとつで、儀式の内容は、「結納品」や「結納金」と呼ばれる金品を両家の間で取り交わすのが一般的*

ふたりの間で行われるプロポーズは、いわば口約束のようなものですが、結納を行うことで、男性と女性の婚約を両家の間で正式なものとする慣習です。

また、結婚によって新たに親族となる両家の、家と家との結びつきを深めるための大切な儀式でもあります。

*細かなしきたりや手順は、地域や家庭によって異なります。

近年は、「略式結納」をすることが多い!

結納には、結納本来のスタイルである「正式結納」と、「正式結納」を簡略化した現代的な結納、「略式結納」と呼ばれるスタイルがあります。


■正式結納(伝統的な結納)
正式結納とは、従来型の結納のこと。結婚が家のためのもので、お見合いから成るものだった時代の名残で、仲人(なこうど)が新郎新婦の家を行き来し、結納品を交わします
家同士の距離が離れている場合は、数日がかりになることもあり、仲人や両家の負担が大きいため、近年はこのスタイルで行われることはほとんどありません。


■略式結納(現代的な結納)
略式結納は、料亭やレストランなどに両家が集まって結納品を交わします。仲人が立ち合う場合もありますが、本人たちとその両親だけで行うことがほとんどです。
両家が一堂に会するという点が略式結納の特徴で、正式結納との違いです。

略式結納について詳しく>
略式結納とは? 略式結納の流れ・手順・進め方


結納をやる時期はいつ? 参加者は?

結納は、挙式の6~12カ月前の吉日に取り行うのが一般的。
お互いの両親への挨拶が終わり、入籍・挙式をするまでの間のタイミングで行うのが基本です。

本来は結納を済ませてから入籍や挙式の相談を始めるものとされていますが、両家間で了解が得られていれば、都合のよい時期を相談して決めればOK!

結納は、本人たちとその両親とで行うのが一般的ですが、希望により祖父母や兄弟姉妹が出席することもあります。その場合は、基本的に両家が同数程度になるよう、事前に相手家族に相談、承諾を得ておきましょう。

結納にかかる費用はいくら?

レストランや料亭で「略式結納」(※儀式後の食事を含む)を行う場合、5~15万円が相場
会場代・食事代として、ひとり当たり1~2万円はかかるものとし、結納金や結納品、結納返しの品をどの程度のものを選ぶかによって、費用は変動します。

最近は、結婚式場や料亭の結納プランを活用される方も増えているので、予算にあわせて選んでみるのもおすすめです。


結納金について詳しく>
結納金の平均相場はいくら?結納金の相場や渡し方
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「顔合わせ食事会」とは、しきたりにこだわらない食事会

顔合わせ食事会って? 結納との違いは?

顔合わせ食事会とは、両家の顔合わせをかねた食事会のこと。
しきたりを気にせず、結納よりもカジュアルに行えるのが特徴で、料亭やレストラン、ホテルなどで行うのが一般的です。

決まった流れや儀式的なことをせず、楽しく食事をしながら両家の親睦を深められると、最近では人気のあるスタイル

婚約指輪などの記念品を交換することで婚約をお披露目するなど記念となる進行を織り交ぜるケースが多く、みんなの緊張がほぐれ会話が広がるように、家族の写真やアルバムのほか、それぞれの家族のプロフィール紹介をする”顔合わせしおり”を準備する方も増えています。

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【編集部がやってみた!】「顔合わせしおり」のつくり方とデザインアイデア実例 #花嫁DIY

顔合わせ食事会はいつやる? 参加者は?

顔合わせ食事会も結納と同様、お互いの両親への挨拶が終わり入籍・挙式までの間に行うことが多いです。
当日結婚式の相談をすることもあるので、顔合わせも、結婚式の半年前までを目安に行うのがおすすめ。

基本は本人と両親で行いますが、希望すれば、祖父母や兄弟姉妹が出席しても問題ありません。
両家でぴったり人数を合わせる必要はありませんが、フォーマルな場を想定していたのに、予想以上にカジュアルだったり、両家の参加人数の差があまりにも大きくなったりしないように注意。

事前に温度感がすりあってないと、どちらかが肩身の狭い思いをしるなど、相手家族に不満をもってしまうケースもあるので、内容は両家でよく相談して決めましょう。

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「結納」と「顔合わせ食事会」の当日の流れはどう違う?

結納の当日の流れ


①結納品を飾り付け、両家が着席

②初めの挨拶(男性側の父親から)

③結納品を納める(男性側から女性側へ)

④女性が目録をあらため、確認後受書を渡す

⑤結納品を納める(女性側から男性側へ)

⑥男性側が目録をあらため受書を渡す

⑦結納品交換後、婚約記念品をお披露目する

⑧結びの挨拶(男性側の父親から)

⑨記念撮影

⑩乾杯・歓談


結納の流れについて詳しく>
【結納ダンドリ】準備~当日まで流れを徹底解説!イマドキ結納事情も丸わかり◎

顔合わせ食事会の当日の流れ


①初めの挨拶(男性側の父親から)

②両家が自分の家族を紹介

③婚約記念品のお披露目・交換

④記念撮影

⑤乾杯の挨拶

⑥会食・歓談

⑦結びの挨拶(男性側の父親から)

⑧二人からお礼の挨拶


顔合わせ食事会について詳しく>
【みんなはどうした?】両家顔合わせ食事会のリアルを知る*完全準備ガイド

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「結納」の準備について

会場選び

結納は、新婦の実家・ホテル・料亭やレストランなどで行うのが一般的です。新婦側が場所を決めることが多いようですが、両家で相談して決めれば問題ありません。

場所選びには、両家が集まりやすい立地であることを重視して、家や宿泊先からの交通アクセスがスムーズな会場を選ぶとよいでしょう。

親族や地域のサポートが得られるなら新婦の実家、少し費用がかさんでも準備の手間を省きたいという場合は料亭やレストランがベター。
結納プランが用意されている結婚式場で、結婚式を行う予定があれば、当日、両親と一緒に会場の下見をしてみるのもおすすめです。

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日取りの決め方

結納はおめでたい儀式なので、当然、お日柄のよい日取りに行いたいもの。

よく選ばれるのは、「六曜」に基づき縁起が良いとされている「大安」や「先勝」、「友引」の日にちです。人気のこともあり、会場の予約も早めに埋まってしまうことがあるので、希望がある場合は早めに日取りをおさえておきましょう。

とはいえ、最近は会場の割引サービスがあることから、あえて「仏滅」を選ぶカップルもいるそう。

お日柄を気にしない家も増えていますが、「六曜」を軽んじることで「娘・息子のことを大事に思っていない」と受け取られる場合もあるため、両家の両親とよく相談して結納の日取りを決めるのが安心です。

【2019年】六曜(六輝)カレンダー
【2020年】六曜(六輝)カレンダー

服装

■新婦(女性本人)

格式を重んじる結納に、最もふさわしい服装は振袖です。その場が華やぎ、格がぐっと上がるだけでなく、写真に映えるのもメリット。

振袖は未婚者が着るものなので、振袖を着る最後の機会としても良い思い出になります。

ワンピースやスーツでもOKですが、ボレロやジャケットは着用するようにしましょう。フォーマル感のあるきちんとしたものを選ぶのがポイント。とくにお座敷タイプの部屋の場合には膝が隠れるフレアースカートがおすすめです。

■新郎(男性本人)

フォーマルな結納の場合は、ブラックスーツやダークスーツを着用すること。ワイシャツやネクタイも爽やかな色みの上質なもので揃えましょう。

清潔感のあるきちんとした服装を心掛けることが大切です。

■母親

結納の場合の母親の服装は、和装であれば紋付きの色無地、訪問着などが一般的。

最近では新郎・新婦のややカジュアルな雰囲気に合わせて洋装を選ぶ方も増えていますが、その場合のワンピースやスーツは、黒以外の色を選ぶのがポイントです。
両家で格を合わせるよう事前に相談しておくと安心です。

■父親

結納の父親の服装は、ブラックスーツやダークスーツが基本。ワイシャツは白、靴下と靴は黒を選びましょう。
娘・息子の装いに合う明るい色みのネクタイで朗らかな印象を演出するのがポイントです。

準備するもの

結納品…両家で取り交わす品物。9品目が基本。

婚約記念品…女性用は指輪、男性用は腕時計など。

受書…結納品を受け取った証明として渡すもの。

家族書…同居家族の名前や続柄、年齢などを記したもの。

結納金…結納品のひとつとして贈るもの。50万円、100万円などキリのいい数字が一般的。

「顔合わせ食事会」の準備について

会場選び

顔合わせ食事会は、料亭・レストラン・ホテルなどで行います。
厳かな雰囲気にしたい場合は料亭、比較的カジュアルな雰囲気にしたい場合はレストランで。いずれも個室がおすすめ。始まりや乾杯などタイミングをサポートしてくれる顔合わせプランのある会場が安心です。

また、結納と同様、両家が集まりやすい立地であることも大切。出席する家族の料理の好みやアレルギーも考慮しておきましょう。

また、顔合わせ食事会は個室もしくは半個室で行うのが理想なので、遅くとも1か月前までには予約をしておくこと。スムーズに支払いができるよう、事前に相談して料金をまとめておくとよいでしょう。

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日取りの決め方

結納と同じく、「六曜」に基づきよい日取りを選んで取り行うのが一般的ですが、顔合わせ食事会は結納と比べてカジュアルなこともあり、最近は日取りを気にしないというカップルもいます。

注意したいのが、カジュアルといえど、初めて両家が対面する大切な日としてお日柄を気にする親も多いので、自分たちが気にしないからOK、と勝手に進めるのではなく、よく相談してふさわしい日取りを選びましょう。

服装

■新婦(女性本人)

両家が初めて対面する顔合わせ。あまり堅苦しくない食事会の場合でも、ややフォーマル感のあるスタイルのほうが望ましいです。

綺麗めなワンピースや、清潔感のあるブラウス・スカートの組み合わせなどがおすすめ。おめでたい席なので、明るく上品な色のデザインを選ぶのもポイントです。
柔らかい素材で優しく清楚な雰囲気を演出するなど季節感や会場に合ったコーディネートを心掛けましょう。

■新郎(男性本人)

新郎の服装は、料亭など、厳かな雰囲気の食事会であれば、ブラックスーツかダークスーツが無難
カジュアルな食事会の場合は、スーツにネクタイというスタイルにこだわらなくても問題ないですが、ジャケットは着用しましょう。ノータイでもポケットチーフを入れるなど、カジュアルになりすぎないようにするのがポイントです。

■母親

顔合わせ食事会の母親の服装は、落ち着いた色・デザインのワンピースが無難。ジャケットやボレロを羽織り、パールなどドレスアップ用のアクセサリーを身に付けるのが基本スタイルです。

■父親

ブラックスーツかダークスーツが一般的。両家の間でカジュアルな服装にしましょう、という話になってもジャケットは着用しておきましょう。
無地で明るい色のネクタイを合わせるのがおすすめです。

準備するもの

手土産…相手家族にお渡しする用。日持ちのする菓子折りが一般的。

婚約記念品…女性用は指輪、男性用は腕時計など。

話題のきっかけづくりになるアイテム…家族アルバムや顔合わせしおりなど。マストではないが用意しておくと安心。

婚姻届…証人として、当日両親にサインをしてもらう場合は用意する。

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まとめ

結納・顔合わせは、いわば「結婚式の予行演習」のようなもの。本人たちが中心となって両家の親とよく相談し、納得いくようにイメージをかたちにしていきます。

地域や社会の慣習、マナーなどについて初めて知れることも多いかもしれませんが、お互いのことや親の考えを知るいい機会にもなります。


結婚に向けて、ふたりが家族になる第一歩としての大切の行事なので、よく話し合って、自分たちに合うスタイルをしっかりと選択してください!


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監修/ウエディングプランナー岡村奈奈

オーソドックスなホテルスタイルから、アウトドアや音楽ホール等でのユニークなウエディング、伝統的な和婚までオールマイティに対応するトッププランナーのひとり。執筆や監修、メディア出演多数。「WEDDING IDEAS BOOK ウエディングプランナーが教える、結婚式と 準備が”もっと”楽しくなる方法」「結婚する子どものために 親がすること、できること」著者。


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本記事は、2019年12月04日公開時点の情報です。情報の利用並びにその情報に基づく判断は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮したうえで行っていただくようお願いいたします。

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