【カップル向け】披露宴や写真撮影時のマスクはどうする?結婚式当日の感染防止対策と、マナー

【カップル向け】披露宴や写真撮影時のマスクはどうする?結婚式当日の感染防止対策と、マナー

新型コロナウイルスの流行により、結婚式の考え方やマナーにも変化が生まれました。参列するゲストの不安を少しでも減らすためにも、結婚式を主催する側として、感染防止対策は徹底したいものですよね。

そこで、今回は結婚式当日にカップルができる感染防止対策について、ウエディングプランナーの岡村奈奈さんと一緒に考えてみました。
挙式、披露宴中のマスクは外してもいいのか、披露宴での食事や写真撮影時に注意することはあるのかなどについて、解説します。

2020.07.13 更新

Contents

結婚式は、”感染防止対策”を万全にして開催する

Withコロナの時代、結婚式を開催してもいいのか、と不安に思う方もいると思いますが、感染防止対策を万全にすれば開催することは可能です。

たしかに、結婚式は多くの人の集まるイベントですが、”超・特定多数”であることと、結婚式場もガイドラインや各自治体の指導に則って、新型コロナウイルス感染拡大防止に取り組んでいるので、過度な心配は不要です。

ただし、遠方からの参列など、従来どおりにはいかないことも多いので、出欠の判断はゲストの気持ちを尊重するようにしましょう。


★POINT★
新型コロナウイルスの流行により、予定していた演出ができなくなることも…。できなくなったことを考えるより、これまで当たり前だったことの意味や必要性を改めて見直す機会にするのがおすすめ。
そうすることで、ウエディングのアイテムや演出の価値を高めることができるかもしれません。制限の中で生まれるアイデアで、「その手があったか!」とゲストも唸るような、楽しいことを実現していけたら素敵ですね。

【結婚式のシーン別】感染防止対策について

会場全体での対策、注意点


・スタッフ、ゲストのマスクの着用の徹底
※お揃いものを用意するなど、ひと工夫してポジティブなアイテムに変えるのがおすすめ。
・施設内複数個所(玄関、会場入口等)に手指の消毒設備を設置、協力を求める
・人と人との間隔はできるだけ2mを目安に(最低1m)確保する
・施設内の換気の徹底
※原則として会場、施設の方針に沿いましょう。結婚式ごと新郎新婦が考える必要はありません。


写真撮影時の対策、注意点


・集合写真を撮影する場合は、直前までマスクを着用し、会話を控えてもらう
・スナップ写真を撮影する際には、密集となるポーズ(頰を寄せたり、肩を組むなど)を避ける
・あらかじめお願いして、各卓で写真係を決めておくなど、スマホやカメラの受け渡しを最小限にする
※撮影するカメラは1台に限定し、後日シェアするなど段取りしておくと便利です。


受付時の対策、注意点


・ご祝儀の受け渡しや芳名帳記入用のペンなど、会場の対策を確認して、足りないと思う場合には必要な準備をする
※来場の確認をしたら、記帳の代わりにウエルカムフォトを撮影するなど「接触しない受付」を考えてみるのもおすすめ。


挙式時の対策、注意点


・参列者は、隣席との十分な間隔*1を空ける
・あらかじめ挙式会場でのゲストの席を決めておく
※密にならずスムーズに案内ができるよう、事前にゲストのスマホに席順をデータで送っておくと安心。
・賛美歌など飛沫が気になるほど大声で歌うことは控える
※心の中で歌う、朗読するなど、声を出して歌うことにこだわらず、同じ意味合いをもつ方法に置き換えるよう、司式者やプランナーと相談してみてください。


披露宴時の対策、注意点


<座席について>
・披露宴会場は、出来るだけ広めの会場を手配にする
・席の間隔は、飛沫感染が防げる十分な間隔*1を空ける

<食事について>
・提供する料理は、個人盛りとし、大皿盛りは避けるか、特別な対策をする
・お酌、グラスやお猪口の回し飲みは避ける

<余興について>
・余興を行う際は、列席者と十分な間隔*1を保つ
・大声を発すること、密着することは控える

<誘導について>
・迎賓、送賓を行う場合は、テーブルごとの規制退場など、人が密集しないよう案内する


*1…目安は2m、最低1m

こんなときはどうする?

Q1:予定会場の収容人数いっぱいいっぱいで、十分な間隔が空けられない!

A:会場の方針に沿って対応しましょう。2会場で同時に行う、二部制にするなど、まずは実現可能な選択肢を並べてから検討しましょう。

Q2:参列するゲストを絞ることになったけど、ゲストを選べない!

A:参列する人と、しない人を選ぶのが難しいなら、家族だけ、親族だけ、という形に変更するのがわかりやすいのは確かです。
不公平なく、伝えやすい方法を選ぶのが無難ですが、どうしてもという人がいる場合には、あきらめる必要はありません。
例えば、披露宴会場で挙式をしたり、ライブ中継したり、披露宴からの出席をお願いするなど、実現可能な選択肢を並べて検討するのがおすすめ。

Q3:席次表をすでに手配してしまった!印刷し直すべき?

A:費用もかかることなので、席次表は印刷し直さなくてもOK。
席の確認のために密になることがないよう、スマホにテーブル番号やテーブル内の席などを伝えるデータを送るなど、費用をかけずにできる方法で案内しましょう。

Q4:食事に関するゲストへの事前案内として、すべきことは?

A:基本的に会場の方針に任せてOK。ちょっと神経質にし過ぎでは?というレベルに合わせておくとよいでしょう。

Q5:高齢者や持病のある方への特別な対応をする必要はある?

A:出席の判断は、ゲスト本人(かかりつけ医や周囲の方を含む)に任せるのが無難です。両親や親族に、お世話係としての負担がかからないよう、必要であれば出張看護や出張介護の依頼も検討してください。

Q6:デザートブッフェはやめたほうがいい?

A:提供方法によって可能な場合も。実際の安全性はもちろん、安全そうな印象を持ってもらうことも大事です。総合的に判断しましょう。

Q7:予定していた演出の感染リスクが高い場合は内容を変えるべき?

A:今は「盛り上げる」ことよりも、安全で丁寧なイメージが大事。予定していた内容を変更することも視野に入れたほうがよいでしょう。判断が難しい場合には、会場に直接相談を。

Q8:家族と一緒に中座する演出は行っていい?

A:基本的にOKだと思います。会場の方針にそって判断を。

Q9:スピーチは予定どおり行って大丈夫?

A:基本的にスピーチは予定どおりで問題なし。マイクスタンドを利用したり、消毒したり、ゲストの安全のためにどのような対応が可能か、会場に事前に確認しておくと安心です。

Q10:ケーキカットやファーストバイト、サンクスバイトなどはやってもいい?

A:会場の方針にそって判断を。実際の安全性と、安全そうな印象を持ってもらえることが大事です。
なので、「なんとなく心配」な演出は避けることも必要。逆に、やりたいことは方法次第でできるので、あきらめずに相談してください。

Q11:二次会は開催しても大丈夫?

A:基本的にOKですが、酔っ払って感染リスクが高まるイメージを与えないような注意は必要。後日、写真をシェアしたり、後日談を語ったりする「オンライン二次会」もおすすめです。

ゲストに案内すべき感染予防対策へのお願い

事前案内しておきたいこと


・マスク着用のご協力依頼
・手指消毒のご協力依頼
・新型コロナウイルス感染症陽性とされた者との濃厚接触がないか、同居家族や身近な知人に感染が疑われる方がいないかの確認
・過去14日以内に海外への渡航歴がないかの確認
・発熱や風邪の症状がないか確認
→ある場合は参列はご遠慮いただくよう案内する
・来場者に発熱等の症状がみられる場合、検温等を行い、来場を制限する場合もあることを伝える
・参列者が密にならないよう係員による誘導等を行うことを伝える


ゲスト向けの参列チェックリストは、こちらも参考に!
【ゲスト向け】マスクは外す?結婚式参列当日の感染防止対策と、マナー

当日案内すること


・マスク着用ルールについて(着用タイミングの案内など)
・手指消毒のご協力依頼
・演出の変更点など


ふたりがやるべき感染予防対策

準備するもの


・予備のマスクの用意
※忘れたゲストがいた場合やよごれた場合など
・ヘアメイク時の対策
・衣装関連の対策


★POINT★
従来型の準備よりも、ゲストからの確認や変更の連絡が多かったり、判断しないといけないことが増えることが予想されます。
プランナーや両親など協力してくれる人に、ポイントごと任せるところは任せて、背負いこみ過ぎないようにしましょう。

当日


・結婚式をしっかり楽しむ
※当日は事前の準備と会場の対応を信じて「新郎新婦として楽しむこと」に専念しましょう。
・帰宅まで注意を継続する
※お見送り後にホッとして気が抜けてしまうものですが、手洗いや持ちものの管理など、帰宅するまでは頑張って注意を継続しましょう。

★POINT★
挙式2週間後頃に、オンライン二次会やオンラインお礼会など「皆様のおかげで感染もなく無事に結婚式ができました」という報告の場をもつのもおすすめです。
今の時期だから感じたこと、伝えたいことなどを、改めて整理して言葉にするのも素敵です。

ご祝儀について

①挙式が家族のみになり、ゲストは披露宴からの招待となった場合

基本的に従来どおりでいただいて問題なし。ゲスト自身が判断するので、指定はできませんが、相場のままで引出物を準備して問題ありません。

②披露宴の食事が簡略化などした場合

基本的に従来どおりいただいて問題なし。簡略した印象になりそうだったら、引出物(縁起物など)を1品増やすなど、金額的な調整をしておくとよいでしょう。
ご祝儀は「気持ち」なので、金額を減らすお願いはできないものとして、全額「辞退」するのでなければ、とくに事前に伝える必要はありません。

③急な欠席のゲストからのご祝儀はもらっていい?

いただくか、いただかないかは、ゲスト自身の判断になるので、請求することはできませんが、わざわざ辞退する必要はありません。
いただいた場合には、半額か3分の1程度のお返し(熨斗をつけて品物)を贈りましょう。急な欠席で引出物を手配済みだった場合などは、そのまま送ってもOKです。

まとめ

新型コロナウイルスの流行は、結婚式の実施にも大きな影響を与えていることは広く知られてます。悩んだ末に開催したことは、ゲストも想像できることだと思いますが、あえてふたりの言葉で伝えることはとても大事です。
このような時期に集まってくれたことの感謝と、自分たちもゲストの皆様の大切な時に駆けつけられるような存在でありたいなど、その時に感じた思いを素直に伝えましょう。
また、当日は、楽しむことに集中して、心配な表情は見せないよう心がけて。万全の準備をして、当日はスタッフやゲストを信じましょう。

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監修/ウエディングプランナー岡村 奈奈

音大卒業後、専門式場などの婚礼施設勤務を経て2005年にフリーに転向。執筆・監修、メディア出演多数。オーソドックスなスタイルから、アウトドアや音楽ホール等でのユニークなウエディング、伝統的な和婚までオールマイティに対応。カウンセリング型のプロデュースに定評がある。「結婚する子どものために 親がすること、できること」(日本文芸社)「ウエディングプランナーが教える、結婚式と準備が”もっと”楽しくなる方法」(誠文堂新光社)著者。
http://www.nanea.jp


本記事は、2020年07月13日公開時点の情報です。情報の利用並びにその情報に基づく判断は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮したうえで行っていただくようお願いいたします。

ウエディングパーク編集部
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