ゲストへの“思いやり”は新郎新婦の立ち居振る舞い・マナーに表れる

これまでお世話になった皆さんに感謝を伝える場でもある、結婚式。感謝の気持ちを十分に受け取ってもらうためには、結婚式の時間を楽しく、気持ちよく過ごしていただく細やかな心配りが重要です。
プレゼントやメッセージカードを渡す演出も喜ばれますが、欠かせないのは新郎新婦の気持ち。どんなにカジュアルなパーティスタイルにしても、結婚式当日はみんなの視線が新郎新婦に集中するものですから、常に思いやりあふれる立ち居振る舞いを心掛けましょう。
そこで今回は、披露宴の様々なシーンにおいて、ゲストと一緒に、もっと結婚式を楽しむための立ち居振る舞い・マナーをご紹介していきたいと思います。

2017.04.28 更新

Contents

乾杯のマナー

“グラスカチンッ”はマナー違反!?乾杯はグラスをぶつけないのが正しいマナー

結婚式での乾杯の際、シャンパングラスはぶつけないのが本来の正しいマナー。グラスを割ったり、傷つけたりしては大変です。
とはいえ、普段の飲み会等での乾杯は、グラスをカチンとぶつけることも多いですよね。求めてくる方に対しては、躊躇せずに軽くグラスを合わせるのもよいでしょう。

【フォーマルな場の正しい乾杯のマナー】
1、乾杯の唱和とともに、グラスを目の高さまで上げる。
2、周囲の人と目と目を合わせ、会釈する。
3、飲み物に口をつけて飲んだのち、グラスを置いて拍手する。 

シャンパングラスは、ボウル部分を持つ

脚(ステム)の部分を持って飲むイメージのあるシャンパングラス。結婚式やパーティーの場合、実は、ボウル部分を持つのが正解。脚の部分を持つのは主にテイスティングの時。安定するボウルの部分を持つのが正しいマナーです。

スピーチや余興中のマナー

スピーチは手をとめ、起立して聞く

乾杯の挨拶や、主賓のスピーチ、友人代表スピーチなど、ゲストからお祝いの言葉をいただく場面も多い結婚式。そのときは、必ず手をとめ、起立して聞きましょう。 「どうぞおかけください!」と言われてから着席するのがマナー。
また、着席していても、スピーチ中は上半身を向けて聞くように。終わった後は笑顔で感謝の気持ちを込めた拍手を。

余興に誘われたら快く参加する

会によっては、幹事の図らいで、新郎新婦が余興に誘われることも。普段ならばちょっと恥ずかしいな、と感じることもあるかもしれませんが、この日ばかりは躊躇せず、ぜひ笑顔で応じて。
余興は、二人を祝福するための企画なはず。幹事さんたちの気持ちを受け取り、張り切って参加してみんなで盛り上がりましょう。

歓談中、食事中のマナー

歓談中、誰がいつ来ても笑顔で応じられる準備を

限られている歓談の時間、次から次へとお祝いの言葉をかけに訪れてくれるゲスト。そんなとき、食べ物を頬張っていては、ゲストのせっかくの気持ちに応えることができません。
たくさん「ありがとう」と言える準備が何よりのおもてなし。 とはいえ何も手をつけないのもNG。食べにくい場合は、事前に小さく切ってもらうなどして、少しでもいただくように。

テーブルマナーで魅せるスタッフの方への配慮

席をあける場合のナプキンは椅子の上、退席のときは、適当にたたんで、テーブルの上へ。ナプキンを丁寧にたたみテーブルの上に置くことは、「もう二度と来たくない」というサインになるので注意。
それからナイフとフォークのテーブルマナーも要注意。食事途中はナイフとフォークを「八の字」に。右斜め下に置いた場合は、食べ終わりの合図。

お酌してもらったときのマナー

ビールは持って、ワインは置いて。おちょこは、左手をそえるだけ

お酒を注いでもらうときのマナーを一気におさらい。ビールは、手に持ってグラスを相手の方へ少し傾ける。 ワインのときは、グラスをテーブルに置いて待つのがマナー。脚の部分をおさえる必要はありません。
日本酒などのおちょこは、右手で持って、左手はそえるだけ。

お酒は飲み過ぎないこと

すすめられたお酒を飲むことも大事ですが、最後まで楽しく過ごせることが、ゲストが何より望むこと。お酒が飲める方の場合、つがれたお酒は、一口は必ずつけるようにしつつ、多少残してもOK。
お酒が弱い方の場合は、お酌を受ける用のグラスをたくさん用意してもらったり、高砂席のテーブル下にバケツを置いてもらったりなど事前に対策を。

お見送りのマナー

感極まってもお見送りまで行うのが結婚式

式の終盤、誰もが涙する、花嫁の手紙。両親に感謝の気持ちを伝える大切な時間。どうしても読めなくなってしまった場合、司会が代読するというケースもありますが、感極まっても最後までやりきるのが理想的。
そして最後のお見送り。ゲストには一言、感謝の言葉を。なかには披露宴の間一度も話せなかったというゲストもいるかもしれません。
もし会の最中に、喋っていないと気付いたら積極的に近づいて声をかけましょう。「おめでとう」を待つのではなく、「来てくれてありがとう」を先に伝えましょう。

「相手の気持ちになって考える」その“思いやり”が“マナー”に

大切なのは、相手の気持ちになって、どんなことをされたら嬉しいか考えること。“思いやり”を持って接すれば、例え、それが通例として間違っているものでも相手は不快に感じないはずです。


監修/フリーウエディングプランナー
遠藤 佳奈子(えんどう かなこ)

兵庫県宝塚市出身。立命館大学卒業後、㈱ベストブライダル入社。2010年、”自分の思うベストなウェディングを叶える為”、独立しフリーウェディングプランナーに。
現在はレストランやホテルのほか、ハワイでの邸宅ウェディングなどのプロデュースを手掛けるほか、ドレスブランドのコンサルタントやセミナー講師など、幅広く活躍する。

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これで安心!結婚準備&マナー

(イラスト:伊藤美樹)


本記事は、2017年04月28日公開時点の情報です。情報の利用並びにその情報に基づく判断は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮したうえで行っていただくようお願いいたします。

ウエディングパーク編集部
ウエディングパーク編集部

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