【ファッションのプロによる連載企画】第五回 リゾートウェディングに招かれたら

こんにちは、フォルツァスタイルの干場義雅です。前回は「品格のあるベルト&バッグ選びと使い方」と題して、ウェディングシーンでのレザー小物についてご紹介しました。

さりげなく存在感をアピールできる小物使いのポイントなど参考になりましたでしょうか? 今回は知的で爽やかなリゾートウェディングでの装いについてお話させていただきます。

果てしなく続く青い空や海のもとで行われるリゾートでの結婚式は、暖かく開放的な気分が味わえる人気の高いウェディングです。しかしその開放感からか、ともすればカジュアルな雰囲気になりがちです。嗜みのある大人なら爽やかさを保ちつつも、きちんとした装いで参列したいものですね。

2015.02.09 更新
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ジャケット/ビームスF、シャツ/デッコーロ、チーフ/ムンガイ、ベルト/エルメス、パンツ/ジーティーアー、靴/クロケット&ジョーンズ

■爽やかな紳士を演出するライトブルーのジャケット

これまでにもご紹介しましたが、男性のウェディングスタイルを決定づけるのは、なんといってもジャケットです。TPPOにより、巧みにジャケットのセレクトを変えることで、嗜みある大人の男性を演出することが可能です。TPPOとは、Time(時間)、Place(場所)、Person(人)、Occasion(目的)。どんな季節や時間で、どんな場所で、誰といるか。そしてどんな目的で出席するかが大切なのです。 リゾートスタイルでまず心得ておくべきは「色」。雄大な空や果てしない海を連想させるブルーは、場所に馴染み、リゾートウェディングに最適な色です。なかでも正統派な印象があり爽やかさを演出してくれるのがライトブルー。清潔で若々しくありながら、紳士的な印象を醸し出してくれます。素材は高級感のある上質な麻がお勧めです。

出典:大人のためのウェディングスタイル 第5回 リゾートウェディングに招かれたら  | FORZA ST...

胸には白波を意識した白いポケットチーフを。本来、ポケットのラインと水平なTVフォールドをくずして挿す “TVフォールドくずし”で仕上げるとこなれた印象に見えるはず。ベルトや靴は、ブラウンの中でも明るいタン色を選ぶと、白やライトブルーのアクセントになります。

腕時計/オーデマ・ピゲ
出典:大人のためのウェディングスタイル 第5回 リゾートウェディングに招かれたら  | FORZA ST...

腕時計/オーデマ・ピゲ

■上質な装いを決定づける腕時計

腕時計は、男性の品格を表すアイテムのひとつです。リゾートウェディングでもその必要性は変わりません。では、高い腕時計ならなんでもいいのか? というと、そうではありません。海や空を意識したリゾートでの挙式に、クラシック過ぎる重厚な腕時計はあまり似合いませんし、カジュアル過ぎるプラスティックウォッチも相応しくないものです。 フォーマルな席でありながらカジュアル性もあるリゾートウェディングでの腕時計選びは、その人の繊細なセンスが表れるもの。そこでお勧めしたいのは、ラグジュアリーでスポーティな印象のあるステンレススティールのもの。 今回ご紹介するオーデマ・ピゲのロイヤルオークの腕時計は、フェイスがネイビー色のため、ジャケットとも色がリンクしトータルバランスが美しく見えます。いざというときに頼れるラグジュアリースポーティな腕時計が一本があると、スタイルを格上げしてくれるはずです。

ベルト/エルメス
出典:大人のためのウェディングスタイル 第5回 リゾートウェディングに招かれたら  | FORZA ST...

ベルト/エルメス

靴/クロケット&ジョーンズ
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靴/クロケット&ジョーンズ

■大人の余裕を感じさせるブラウン小物

ライトブルーと白に似合う小物の色でお勧めなのは、明るいブラウンのタン色です。黒や焦げ茶の小物では、リゾートでは重い印象に見えてしまいます。明るい色を選ぶことで、コーディネート全体のトーンが統一され、まとまり感が出ます。 また、ベルトと靴の色を統一するのは言わずもがな。色数を絞ることで、スタイル全体が引き締まるうえに余裕を感じさせることもできるのです。リゾートシーンでの靴は、レースアップではかしこまりすぎるので、ほどよく力を抜けたカジュアル感が高いスリップオンがいいでしょう。 中でも、上品な印象のあるタッセル付きがお勧めです。きちんとした中にも遊び心があるのでリゾートウェディングスタイルにもぴったりハマるはずです。靴下ははかず、ノーソックスでイタリア人のように、軽やかな足元を演出して下さい。

ジャケット/ビームスでオーダーしたもの
その他は前のコーディネイトと同じ
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ジャケット/ビームスでオーダーしたもの
その他は前のコーディネイトと同じ

■高貴な印象のロイヤルブルーで格式高く

リゾートでの大人のオシャレで大切なことは、なんといっても色使いと素材です。多くの色が溢れていますが、同じ色でも微妙な色の違い、また素材の違いで印象はずいぶん異なります。 男性の洋服として人気の高いブルーでもその色合いは多岐にわたります。先ほどは、リネンのライトブルーのジャケットをご紹介しましたが、もう一着お勧めしたいのは深い海を思わせるロイヤルブルー。シルクとカシミヤが配合されたヘリンボーン織りの素材は、太陽に照らされると上品に輝き、格式を感じさせる高貴な色です。 船旅でのクルーズウェディングなどにも最適なラグジュアリーなブルーで優雅にダンディを気取ってみてはいかがでしょう? 肩パッドの入っていない軽い一枚仕立てを選ぶことで、リゾートならではの爽やかな風を感じることができます。

ジャケット/オーダー、デニム/シビリア、ポケットチーフ/トム・フォード
出典:大人のためのウェディングスタイル 第5回 リゾートウェディングに招かれたら  | FORZA ST...

ジャケット/オーダー、デニム/シビリア、ポケットチーフ/トム・フォード

■カジュアルに徹するならデニムアレンジで

場所やお呼ばれした人との関係性にもよりますが、格式ばらないラフなリゾートウェディングなら、デニムスタイルというのもありです。ただし、その場合は、濃い色のデニムではなく、白の分量が多い濃度の薄い明るいライトブルーデニムや白いデニムを選ぶこと。 リゾートでのウェディングで重要なことは、その場所に馴染んだ色使いをすること。重たい印象の色使いやクラシック過ぎる装いは、リリゾートウェディングに合いません。多色使いをせず、シャツとジャケットは白とライトブルーで統一するのが爽やかでお勧めです。 白ジャケットは、コットンや麻素材などが軽やかな印象でお勧めです。その場合、ポケットチーフの色柄や挿し方などで遊んでみては? たとえば動きのあるクラッシュドパフスタイルの挿し方ですと、リゾートウェディングをより一層華やかにしてくれますよ。 Photo:Kazuya Gondo Text:Mariko Ikeda Cooperation:ROSA BLANCA OMOTESANDO

※本コラムは「FORZA STYLE(フォルツァ スタイル)」との連動企画です。

■「FORZA STYLE(フォルツァ スタイル)」
ファッションディレクター・干場義雅氏責任編集による、知的でセクシーな”知色人”になるためのデジタルビデオマガジン!旬で役立つ、ミドルエイジ男性のためのファッション&ライフスタイル情報を配信します

出典: 大人のためのウェディングスタイル 第5回 リゾートウェディングに招かれたら  | FORZA ST...

本記事は、2015年02月09日公開時点の情報です。情報の利用並びにその情報に基づく判断は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮したうえで行っていただくようお願いいたします。

Specialゲストライター

干場義雅
干場義雅
クリエイティブディレクター

FORZA STYLE編集長
1973年東京都生まれ。男性ファッション誌『LEON』や『OCEANS』の立ち上げをはじめ、数々の雑誌編集に携わり、2010年に独立。「スタイルクリニック」を設立する。雑誌、新聞、テレビ、ラジオとメディアの枠を超えて活躍する他、イベントやブランドプロデュースも手がける。

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