【両親・兄弟・親戚】親族の結婚式服装マナー!レンタルや持ち物など徹底解説
長年成長を見守って息子や娘、兄弟、親戚など、かけがえのない親族の結婚式。親族として参列する結婚式は、友人の結婚式とは違った緊張感がありますよね。スーツやドレス、着物のマナーや髪型、持ち物のことまで、親族が知っておくべき結婚式の服装マナーを画像付きで細かく解説します。
Contents
1.服装選びの基本と注意点
親族=主催者側の立場
大前提、親族は一般のゲストとは違い、新郎新婦とともにゲストを迎える主催者側の立場です。
たとえば父親は、挙式のエスコートや披露宴の謝辞、母親は、来場したゲストへ挨拶に回ったり、挙式ではベールダウンをしたりと、注目されるシーンは少なくありません。
また、兄弟や親族も新郎新婦との写真撮影に参加したり、ゲストのおもてなしのサポートを行ったりと、さまざまな役割があります。
おもてなしをする側の立場であることを心がけ、新郎新婦の両親・兄弟・親戚として恥ずかしくないよう、マナーを守った服装で参加しましょう。
両家の服装の”格”をそろえる
服装選びの際に大切なことは、両家の服装の格式をそろえるということ。
特に、両親は両家が並ぶシーンも多いので、正礼装なら正礼装に統一する必要があります。
また、仲人*1・晩酌人*2と格式を合わせるのもマナーのひとつ。
結婚式の当日にトラブルにならないように、両家と関係者間で、事前に相談しておきましょう。
*1仲人…結婚の仲立ちをする人。お見合いの段取りをして結婚まで両家のサポートをする世話役のこと。
*2晩酌人…結婚式の世話役。夫婦で結婚式の証人となり、準備から当日の挨拶までの全般をサポートする。もともと仲人が務めていた役目。
2.【立場別】結婚式の服装基本マナー
父親の結婚式服装
正礼装…(昼)モーニング・紋付羽織袴(夜)燕尾服
準礼装…(昼)スーツ(夜)タキシード
父親は正礼装での参加が基本。昼間の挙式・披露宴であれば、「モーニング」、夕方から夜にかけての挙式・披露宴であれば「燕尾服」となります。
神社や神殿で行う和婚の場合は、「紋付羽織袴」が正礼装にあたりますが、洋装の「モーニング」での参列が一般的です。
ナイトウエディングでは、正礼装より格式を下げた準礼装「タキシード」を着用する方が多いようです。
母親の結婚式服装
正礼装…(昼)黒留袖・アフタヌーンドレス(夜)イブニングドレス
準礼装…(昼)セミアフタヌーンドレス(夜)セミアフタヌーンドレス
母親も父親同様、正礼装にあたる「留袖」が一般的。「留袖」には「黒留袖」と「色留袖」の2種類がありますが、母親の場合、既婚女性のみが着られる最も格式高い服装である「黒留袖」を着用します。
洋装の正礼装は、昼の結婚式だと「アフタヌーンドレス」、夜の結婚式だと「イブニングドレス」となります。
レストランウエディングやアウトドアウエディングなど、カジュアルな結婚式の場合は、セミアフタヌーンドレスやワンピースなどでの参加もOK。ただし、黒のドレス(ブラックドレス)は喪(葬式)を連想させるので、お祝いの場としては不適切となるので注意。
兄弟・姉妹の結婚式服装
男性…ブラックスーツ・タキシード・ダークスーツ
女性…振袖・色留袖・訪問着・セミドレス・カクテルドレス
兄弟・姉妹の結婚式服装は未婚か既婚、また年齢によっても違いがあります。
男性の兄弟は、ブラックスーツやタキシードが一般的。未婚で社会人経験も浅い年代ならダークスーツでもOK。高校生以下は制服で問題ありません。
女性の姉妹は未婚であれば振袖、既婚の場合は色留袖かパステルカラーなど優しい色みの訪問着が一般的。
洋装ならフォーマル感のあるセミドレスやカクテルドレスを選びましょう。
また、女性の場合は髪型もフォーマルで清潔感のあるアップスタイルに整えましょう。女性も高校生以下であれば制服でもOKです。
親戚の結婚式服装
男性…ブラックスーツ・ダークスーツ
女性…振袖・色留袖・訪問着・フォーマルワンピース
甥や姪、従兄弟関係など、親族として結婚式に参列する場合は、一般のゲストと同様のスタイルを参考に。親族同士で事前に確認して、会場の品格に合う服装を選びましょう。
男性であれば、「ブラックスーツ」や「ダークスーツ」が一般的。
女性は、和装なら「色留袖」や「訪問着」、未婚であれば「振袖」など。洋装なら「フォーマルワンピース」が無難です。
ただし、親戚としてのお呼ばれですので、友人として参列するときよりはフォーマルでやや控えめな装いを心がけましょう。
3.【結婚式スタイル別】服装の選び方
神前式・和婚(振袖や色留袖など和装について)
神社挙式やホテルの神殿等で、和婚を行う場合は、和装を選ぶのもおすすめ。
新郎新婦との関係(立場)や会場の格式(挙式披露宴のスタイル)などによって選びましょう。
和装の場合、一般的に、新郎新婦の母親は「黒留袖」、新郎新婦の姉妹は未婚なら「振袖」、既婚なら「黒留袖」や「色留袖」。
新婦と年齢の近い姉妹なら、優しい色みの「訪問着」を選ぶ方も多いようです。
授乳中の子供がいる場合や二次会の手伝いをするという場合には、和装にこだわらず、動きやすいワンピースやセットアップなど、新郎新婦本人たちとも相談して、無理のない服装を選びましょう。
家族だけの結婚式
両家の家族だけで行う結婚式の場合も、一般的な結婚式と同様、両家の服装の格式をそろえればOK。
ちなみに、同じ正礼装であっても、和装と洋装の種類もあわせたほうが無難です。
新郎側の母親が洋装の「アフタヌーンドレス」なら、新婦側の母親も「黒留袖」ではなく「アフタヌーンドレス」を選びましょう。
海外挙式
海外挙式の場合の衣装選びのポイントは、リゾート地にふさわしい明るいカラーを衣装を選ぶこと。
「カジュアルな服装で」というドレスコードの指定がある場合は、男性は襟付きシャツにスラックス、女性はワンピースのコーディネートで問題ありません。
その他、現地の正装を着るケースも。
たとえば、ハワイでの挙式の場合は、男性はアロハシャツ+白のスラックス(またはチノパン)+革靴。女性はムームー+パンプス(またはサンダル)が正装となります。
新郎新婦の意向を確認して、親族で服装をそろえましょう。
4.衣装レンタルについて
衣装代を安くおさえたい場合は、衣装のレンタルがおすすめ。結婚式場の提携衣装店では、新郎新婦の衣装だけでなく、両親や親族の衣装も借りることができます。
レンタル料金は、服装の格式にもよりますが、5,000円~50,000円が相場。両家で同じ衣装店でレンタルすれば、衣装の格もそろえやすいので、事前に相談しておくのと安心です。
また、親族の衣装のレンタル代を新郎新婦が負担するケースもあるので、両家のしきたりについても確認しておきましょう。
5.親族ならではの結婚式当日の持ち物
新郎新婦の両親や親族として参列する場合は、下記のものも忘れずに持っていくこと。
式当日になってから慌てることのないよう、事前にしっかりチェックしておきましょう。
【持ち物リスト】
・会場の地図、集合時間や場所などが書かれているもの
・受付係や結婚式場スタッフへの心付け(ぽち袋と新札)
・媒酌人や主賓、遠方からのゲストへのお車代(専用の封筒と新札)
・スピーチ用の原稿
・クロークに預けるバッグ(口が閉まるもの)
・着替え(レンタル衣装から着替える場合)
親族として参加する結婚式の服装。マナーが細かく迷うことも多いと思いますが、新郎新婦との関係性も考慮しながら、結婚式の場にふさわしい服装を選べばOK!
新郎新婦を祝福する気持ちを第一に、楽しい一日を過ごしてください♪
監修/ウエディングプランナー 岡村 奈奈
音大卒業後、専門式場などの婚礼施設勤務を経て2005年にフリーに転向。執筆・監修、メディア出演多数。オーソドックスなスタイルから、アウトドアや音楽ホール等でのユニークなウエディング、伝統的な和婚までオールマイティに対応。カウンセリング型のプロデュースに定評がある。「結婚する子どものために 親がすること、できること」(日本文芸社)「ウエディングプランナーが教える、結婚式と準備が”もっと”楽しくなる方法」(誠文堂新光社)著者。
http://www.nanea.jp
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本記事は、2021年03月02日公開時点の情報です。情報の利用並びにその情報に基づく判断は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮したうえで行っていただくようお願いいたします。