【新郎&親向け】結婚式の“謝辞”の基本と文例集

【新郎&親向け】結婚式の“謝辞”の基本と文例集

披露宴の締めくくりとなる謝辞。披露宴の最後に、新郎新婦、両親がそろってゲストに挨拶をする大切な時間なので、ゲストに失礼のないようしっかりと準備しておきましょう。

2018.06.28 更新

Contents

「結婚式の謝辞」の準備手順

1、謝辞を述べる人を決める

謝辞は、招待状の差出人が述べるのが原則。昔は、謝辞といえば新郎の父親(だけ)がするものでしたが、最近は新郎が行うのが一般的です。誰が行わなければいけないルールはないので、招待客の顔ぶれなども考慮して、両家で相談して決めましょう。

2、謝辞の原稿を作る

謝辞は、ゲストへの感謝の気持ちを自分の言葉で伝えることが大切です。ぶっつけ本番でうまく出来るものではありません。必ず事前に話すことを考えておきましょう。

【原稿の作成ポイント】
■必要な要素を取り入れて構成する
謝辞の内容は、“ゲストへのお礼”、“祝福へのお礼”、“今後のこと”など、盛り込むべき要素を取り入れながら作るのがおすすめ。

下記の基本の文章構成を参考にしましょう。


<新郎が謝辞を述べる場合の基本構成>
1.ゲストへのお礼
2.祝福へのお礼
3.現在の心境
4.今後のお付き合いのお願い
5.結びの言葉

<親が謝辞を述べる場合の基本構成>
1.自己紹介
2.ゲストへのお礼
3.媒酌人へのお礼
4.祝福へのお礼
5.親としての心情
6.新郎新婦へのはなむけの言葉
7.結びの言葉


■文字量は500文字が目安
披露宴の締めに、きちんと気持ちが伝わるよう短く簡潔に。溢れる気持ちを全てここで伝えようとせず、ゲストにはこれからの付き合いでお返ししていくというスタンスが大事です。
謝辞のボリュームの目安として、2分以内で話せる内容にまとめるのがおすすめ。一般的に、1分間話せる内容は350文字程度と言われているので、500字程度を目安に原稿を準備しましょう。

■「忌み言葉」と「重ね言葉」に注意
結婚式などのおめでたい席では、別れや不幸・不吉を連想させるような縁起の悪い「忌み言葉」を避けるのがマナー。
また、再婚を連想させることから、同じ言葉や言葉を重ねる「重ね言葉」にも注意しましょう。


<忌み言葉>
別れる、切る、壊れる、破れる、失う、戻る、失敗、終わる、途絶える、帰る、冷える、裂ける、死ぬ、患う、倒れる、亡くなる

<重ね言葉>
重ね重ね、くれぐれも、ますます、返す返す、またまた


3、事前に練習をする

文字上では問題なくても、いざ口に出してみると言いにくい場合があるもの。
当日はただでさえ緊張するシチュエーションです。原稿が完成したら必ず声に出して読み、つまずくところをチェックし、スムーズに喋ることができるまで繰り返し練習しましょう。

謝辞文例

新郎の謝辞文例

(ゲストへのお礼)ご列席くださいました皆様、本日はご多用のところ、わたくしどものためにお越しくださいまして、誠にありがとうございました。

(祝福へのお礼)また、本日は、皆様から心のこもったお祝いの言葉や、あたたかい激励の言葉をいただきましたこと、深く御礼申し上げます。

(現在の心境)本日こうして晴れて結婚式が挙げられましたのも、私どもをあたたかく、ときには厳しく見守っていてくださる皆様のおかげと、深く感謝しております。これからは2人で力を合わせて幸せな家庭を築いてまいりたいと存じます。

(今後のお付き合いのお願い)とは申しましても、まだまだ至らないところの多い私たちでございます。皆様には、これからもご指導ご鞭撻のほど、心よりお願い申し上げます。

(結びの言葉)結びに、皆様のご健勝をお祈り申し上げまして、私からの挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。

親の謝辞文例

(自己紹介)新郎の父、山田太郎でございます。山田、田中両家を代表いたしまして、ひと言お礼のご挨拶を申し上げます。

(ゲストへのお礼)本日はお忙しい中、このように大勢の皆様にご列席賜わり、誠にありがとうございました。

(媒酌人へのお礼)このたび、佐藤様ご夫妻のご媒酌をいただき、次郎と花子の結婚があいととのいました。佐藤様には、この場をお借り致しまして、心より御礼申し上げます。

(祝福へのお礼)また、本日は皆様からたくさんのご祝辞や心あたたまる励ましのお言葉を頂きました。私ども両親、親族にとりましても、誠にありがたいことと、深く感謝申し上げます。

(親としての心情)新郎新婦には、今日の喜びと感激を忘れぬよう努力を続け、皆様のご期待に添えるような、明るく楽しい家庭を築いていって欲しいと願っております。

(今後の新郎新婦への支援のお願い)とはいえ、まだ若い2人のことでございます。今後とも皆様にはお世話になることと存じますが、あたたかいご指導、ご支援のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。

(結びの言葉)慣れない宴席で不行き届きの点もあったかと存じますが、どうかお許しください。結びに皆様のご健康をお祈り申し上げ、両家代表のごあいさつとさせていただきます。本日は、まことにありがとうございました。

便利な決まり文句

【最初の挨拶】


■新郎
・皆様、本日はご多用中のところ私どものためにお越し頂きまして、誠にありがとうございます。
・本日は公私ご多忙中にもかかわらず、私どもの結婚披露宴のためにご来臨賜わりまして、誠に光栄に存じます。
・本日は私どものために遠路をいとわずお運び頂きまして、心より御礼申し上げます。
・皆様、本日はご多用中、またせっかくの休日にご臨席をいただきまして、誠にありがとうございます。

■親
・皆様、本日は太郎と花子のために、お忙しい中お越しくださいまして、本当にありがとうございます。
・皆様、本日はご多用中のところ、山田家、田中家の結婚披露宴にご列席いただき、誠にありがとうございます。
・本日はご多用中にもかかわらず、かくも多数の皆様にご臨席を賜わりまして、誠にありがとうございます。
・本日はお忙しいところ、次郎と花子のためにご参集賜わりまして、誠にありがとうございます。
・本日はご多用のところ、曲げて来臨を賜わり、誠にありがとうございます。


【祝福へのお礼】


■新郎
・心のこもったお祝いや励ましのお言葉をいただきまして、深く感謝いたしております。
・この度は、ご祝辞や心あたたまる励ましのお言葉をたくさんちょうだいし、身に余る光栄に存じます。
・皆様より、心のこもった、祝辞や激励の言葉をいただきまして、深く御礼申し上げます。
・この度は心あたたまるご祝辞や励ましのお言葉をたくさんいただきまして、身に余る光栄と恐縮しております。
・たくさんのご祝辞や励ましのお言葉をちょうだい致しまして、花子ともども、心から御礼申し上げます。

■親
・本日はご媒酌人の佐藤様をはじめ、皆様から身に余るお祝いのお言葉、分に過ぎるご紹介をいただき、心より御礼申し上げます。
・新郎新婦へのあたたかいお祝いや励ましのお言葉をちょうだいし、親としてこのうえない喜びでございます。
・もったいないようなおほめの言葉までちょうだい致しまして、親として感無量でございます。
・たくさんのご祝辞をちょうだいし、両家親族に取りましても、誠にありがたく、光栄に存じます。
・本日はたくさんのお祝いの言葉をちょうだい致しまして、親として言葉にし尽くせない感謝の気持ちでいっぱいでございます。
・この度は皆様から身に余るご祝辞や有益なご助言をいただき、新郎新婦はもとより、両家親族一同この上ない喜びと存じ、心より御礼申し上げます。


【今後の指導・支援のお願い】


■新郎
・皆様には、これからも変わらずご指導くださいますよう、心よりお願い申し上げます。
・しかし、なにぶん世間知らずの2人でございます。皆様には、これからもご指導ご鞭撻賜わりますよう、よろしくお願い申し上げます。
・しかし、まだ未熟な2人でございます。皆様方にはご指導を仰がなければならないことが多々あるかと存じます。どうぞ、これまで以上に公私にわたるご助言、ご教示を賜わりますよう、よろしくお願い申し上げます。
・至らないことの多い私どもではございますが、皆様には今後とも、公私にわたるご指導をいただきますよう、心からお願い申し上げます。

■親
・皆様には今後も変わらぬご指導ご鞭撻を賜わりますよう、心よりお願い申し上げます。若い2人に、あたたかいお力添えを、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
・これから先は、ふたりで力を合わせて歩んでいくわけでございますが、親としては心配が尽きません。今後とも皆様型の温かいお導きを願う次第でございます。
・まだ至らぬところの多い2人のことでございます。今後ともいっそうご指導いただきますよう、心からお願い申し上げます。
・どうぞこれからも、時には励まし、時には厳しくご指導をいただき、縁あって結ばれました2人を、見守ってくださいますようよろしくお願い申し上げます。


【結びの言葉】


■新郎・親
・皆様の末永いご健康とご多幸をお祈り申し上げ、私のご挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
・誠に簡単ではございますが、私からのお礼のご挨拶とさせていただきます。本日は本当にありがとうございました。
・結びに皆様のご健康をお祈り申し上げ、両家代表のごあいさつにかえさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
・結びに、皆様のご健康と、さらなるご繁栄を申し上げます。本日はお忙しいところ、誠にありがとうございました。
・皆様の祝福に改めて感謝申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。


【その他】


■気候や天気のよくない時に使う言葉
・雨降って地固まると申しますが、このような空模様の中、ご列席くださった皆様には、改めて御礼申し上げます。
・暑さの厳しい中、ご臨席いただきましたこと、深く感謝申し上げます。
・皆様には道中お暑い中を、お運びいただきまして、誠にありがとうございます。
・寒さの厳しい中、私どもの結婚披露宴にお運びくださいまして、心より御礼申し上げます。


監修/ウエディングプランナー 岡村 奈奈

音大卒業後、専門式場などの婚礼施設勤務を経て2005年にフリーに転向。執筆や監修、メディア出演多数。オーソドックスなスタイルから、アウトドアや音楽ホール等でのユニークなウエディング、伝統的な和婚までオールマイティに対応するトッププランナーのひとり。渋谷と横浜で毎月相談会を開催している。

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本記事は、2018年06月28日公開時点の情報です。情報の利用並びにその情報に基づく判断は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮したうえで行っていただくようお願いいたします。

ウエディングパーク編集部
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