In Praise of Shadows

THE婚約指輪のような、お呼ばれにしか着けられないジュエリーを自分が指にはめているところは想像できず、シンプルなデザインを探していました。記念に…と思って入ったハリーウィンストンで、まさかの出会いが！ダイヤモンドのセッティングが美しいプリンセスカットマリッジリングを二人で揃えて購入しました。

一目惚れだった袖コンシャスなドレスで、セルフ前撮りをしました。ブーケはアーティフィシャルフラワーを束ねたもの。前撮り用にと思ってビーズタッセルピアスも制作しましたが、撮影では使用せずシンプルなアクセサリーを選びました。

私たちの結婚式は、良い意味で会場ありき。
箱根リトリートの素晴らしい雰囲気をそのままに、北欧モダンと陰翳礼讃の両方を彷彿させる招待状をデザインしました。封筒も紙から選んだ手作りです…！

ウッドボードを塗装して、文字部分はカッティングシートで仕上げました。結婚式のテーマカラーの一つ、狐色をヒントにアイコンをあしらい、日付と名前だけのシンプルな要素に絞ったところがポイントです。

新緑の季節に、会場下見へ。一度ホテルに宿泊したことはありましたが、料亭俵石は足を踏み入れたことがなかったので、良い機会になりました！披露宴会場や控え室を見たり、ヴィラ周辺を散策して挙式のロケハンをしたり…懐石ランチも素晴らしく、当日のお料理が一段と楽しみになりました。

姉の結婚式でも、母が作ってくれた刺繍のリングピロー。底面のクロスステッチを母が、ボックスクッションは私が作りました。インドの民族衣装で使われるゴールドとグリーンのブレードを組み合わせています。ガラスケースはZARA HOME。

ドレスはクリオマリアージュからお借りしました。マイドレスはOtaduy。胸元の形や、甘すぎないレース素材、ロングトレーンの美しさが気に入っています。クリオマリアージュのラインナップは、飾り立てることなく、自然な自分でいられるドレスばかり。どのドレスも、その心地よさに感動しました！

白無垢のためのヘッドドレスは、ショートヘアに合うボリューム、甘すぎないデザインを目指して製作しました。美しいジャカード生地をつまみ細工で仕立てています。

引出物は包装にこだわりました。箱詰めしたタオルを折形に則って包み、熨斗を添え、水引で留めあげています。

引菓子はHIGASHIYAの最中にしました。ファミリーにはカステラを。とにかくパッケージの品格と美しさ、美味しさに魅了されて即決でした！

親族で初めての和装婚礼衣装。着物好きな私としても、白無垢が何より楽しみでした。アンティーク着物なども見て回りましたが、CUCURUで一式お借りすることに。胸元の松が気に入って選びました。テーマカラーの一つが千歳緑＝松だったので、ひとりで運命を感じた一着です。

プチギフトは夫が生豆から焙煎したコーヒーを。縁起物は友人の海苔専門店で買ったミニ焼き海苔を選びました。ラッピングは大引や引菓子に合わせて、水引で結びました。

装花は特に指定はせず、プランナーさんとフローリストさんにお任せしました。好みを理解してくださっているクリエイター陣の安心感…秋らしく、美しいフラワーアレンジでした。

In Praise of Shadows

前日は雨で冷え込んだ箱根でしたが、結婚式当日は雲ひとつない晴天。澄み切った空気の中、和やかなセレモニーを執り行いました。

朝はフォトセッションがあり、ドレスアップした私たちを納めていただきました。ファーストミートもこのタイミングで。ホテルの皆さんが祝福ムードを作ってくださり、温かい一日の始まりとなりました。

挙式は箱根の山々を望むデッキで。可愛いリングボーイとフラワーガールの入場で始まり、うるっとしながらも笑顔の溢れる時間となりました。太陽のもと、美しいロングトレーンを引きながら彼の待つ祭壇に向かう瞬間は、思い返すだけでも胸がいっぱいです。

挙式後はすぐに和装にチェンジ。披露宴が始まるまでの時間は、ゲストのポートレート撮影を計画しました。ファミリーフォトの時間を作れたのは良いアイデアでした。

パーティーは、プロフィールムービーも余興も無し。歓談を中心に進行しました。ゲスト一人一人からコメントをいただく時間、私たち二人がテーブルをラウンドする時間などを設けることができ、家族婚の醍醐味を堪能しました。