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略式結納とは?
略式結納の流れ・手順・進め方

婚約の儀式である結納。近年は、略式結納として料亭やレストランで行うことが一般的ですが、いざ結納を行うと決めた場合、結納のマナーや服装、当日の流れなど、不安なことがたくさんありますよね。
今回は、結納を行う前に確認しておきたい、略式結納の基本について解説します。

01正式結納と略式結納、顔合わせの違い

日本の伝統儀礼のひとつである結納。結納品を取り交わすことで、“結婚することを約束する”儀式ですが、結納には「正式結納」と「略式結納」、「顔合わせ食事会」の大きく3つの形式があります。

正式結納は、仲人が使者として、新郎新婦の家を行き来することで、結納品を納めるという形式。両家が離れている場合は、数日がかりで行われることもあったそうです。時間と手間がかかること、仲人の負担が大きいことから、近年は正式結納の形式で結納を行う方はほとんどいません。

略式結納は、料亭やレストランなどに両家が集まり、その場で結納品を納めるという形式。仲人を立てて進行する場合と、仲人を立てずに両親もしくは本人同士で進行する場合があります。

昔は女性宅で行うこともありましたが、近年は場所を借りて行うことがほとんど。料亭やホテル、専門式場では「結納プラン」として、結納とその後の食事会までがセットになったプランを用意している会場もあります。

略式結納をさらに簡略化したものが「顔合わせ食事会」です。顔合わせ食事会の場合は、結納金や結納品といった品物の取り交わしを行わないため、準備の手間がかからず、費用も抑えられることから、近年はこの形式が人気です。

02略式結納の結納品

略式結納を行う場合の結納品は、正式とされる品目をそろえても、一部を省略してもOK。
関東式の場合は、目録・結納金・熨斗(のし)・子生婦(こんぶ)・寿留女(するめ)・友白髪(ともしらが)・末広(すえひろ)・勝男武士(かつおぶし)・家内喜多留(やなぎだる)の9品目が正式ですが、勝男武士と家内喜多留を省いた7品目や、さらに子生婦と寿留女を省いた5品でも問題ありません。

近年では、結納金や婚約記念品のみで行う場合も多くなっていますが、結納品の数を減らす際は、結納品の合計点数が“割り切れない”奇数になるように、目録や受書を追加して調整しましょう。

03略式結納の席次

結納は、基本的に和室で行います。ただし、座布団は“一段上から相手を見る”ということになるので使用しません。

一般的な席順のマナーと同様に、入口から遠いところが上座となり、床の間がある場合は、床の間の前が最上位の席となります。女性側が男性側に嫁ぐ場合は、男性側が上座に座り、男性側が女性側に婿入りする場合は、女性側が上座にあたるように着席しましょう。

略式結納の席次について、床の間がある和室を例に、仲人あり・仲人なしの2通りで説明します。

仲人なし

※女性側が男性側に嫁ぐ場合で、本人同士が主体となる場合の席次です。

仲人なしの席次

図のように、入口から遠い上座側に男性本人⇒父親⇒母親⇒きょうだい(いる場合)の順に座ります。女性側も男性側の家族と向き合う並びで、女性本人⇒父親⇒母親の順に着席します。

仲人あり

※女性側が男性側に嫁ぐ場合で、本人同士が主体となる席次です。

仲人ありの席次

入口から遠い上座側に男性本人⇒父親⇒母親⇒きょうだい(いる場合)の順に座り、女性側も男性側の家族と向き合う並びで着席します。
仲人は結納品に背を向けないように、結納時は下座に結納品の方を向いて座ります。本来は上座に座るべきなので、結納後に行われる会食の際は、上座側に移動するようにしましょう。

04略式結納の当日の流れと口上例

結納を行う前に、まずは結納品を飾ります。和室の場合は床の間やその前、洋室の場合は、テーブルの上に飾ること。地域の習慣によって異なりますが、向かって右側に男性側、向かって左側に女性側の結納品を飾るのが一般的です。

結納品を飾り終えたら、男性側が先に入室し、次いで女性側が入室。参加者全員がそろったところで、結納の儀式を始めます。儀式が終わるまでは、挨拶や口上以外はあまり口にしないように注意しましょう。

儀式は15分程度で終了するので、その後、記念撮影や食事会を行い、両家の親睦を深めましょう。儀式は、本人同士が主体となって執り行う場合や両家の父親が主体となる場合、仲人が主体となる場合があります。

略式結納の当日の流れについて、“女性側が男性側へ嫁ぎ、本人同士が主体となって執り行う場合”を例に解説します。

当日の流れと口上例

  1. 始めの挨拶をする

    男性側

    この度は、〇〇家と□□家に素晴らしいご縁をいただき、ありがとうございます。本日はお日柄もよく、結納の儀を執り行わせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

  2. 結納品(目録)を納める

    男性側

    〇〇家より、結納の品でございます。幾久しく、お納めください。

  3. 結納品(目録)を受け取る

    女性側

    ありがとうございます。幾久しく、お受けいたします。

  4. 受書を渡す

    女性側

    こちらが受書でございます。ご確認ください。

  5. 結納品(目録)を収める※結納返しを行う場合

    女性側

    □□家より、結納の品でございます。幾久しく、お納めください。

  6. 結納品(目録)を受け取る※結納返しを行う場合

    男性側

    ありがとうございます。幾久しく、お受けいたします。

  7. 受書を渡す※結納返しを行う場合

    男性側

    こちらが受書でございます。ご確認ください。

  8. 婚約指輪のお披露目

    女性側

    婚約記念品としていただきました。

  9. 締めの挨拶をする

    男性側

    本日はありがとうございました。今後とも、幾久しくよろしくお願いいたします。

    女性側

    こちらこそ、ありがとうございました。今後とも、幾久しくよろしくお願いいたします。

05略式結納の服装

結納は、改まった席なので身だしなみを整えるのがマナー。本来は、紋付き袴やモーニング、振袖や黒留袖といった正礼服(フォーマル)で行うものでしたが、近年は、準礼服(セミフォーマル)で行うのが一般的です。両家の服装の格に差が出ないよう、事前にすり合わせを行っておくと安心です。

男性・女性本人の服装例

男性・女性本人の服装例

女性

  • キレイめのワンピースでもOK。明るめの色で華やかにすると◎
  • 和室の場合、立ったり座ったりするので、スカート丈はひざが隠れる長さに。
  • お辞儀をする場面が多いので、髪の毛は、顔にかからないようにまとめ、アクセサリーも短めに。

男性

  • スーツを着用。
  • ネクタイは華やかなものでOK。
  • シャツは、白色。(色ものや柄入りは避ける)
  • 和室の場合、靴を脱ぐため、靴下は汚れのない新品を用意する。

父親・母親の服装例

父親・母親の服装例

母親

  • きれいめのワンピースやセットアップ。新婦より派手にならないことと、スカート丈にも注意。
  • コサージュやブローチなど、アクセサリーで華やかにするのも◎

父親

  • スーツを着用。ネクタイは、新郎より派手にならないようにする。
  • シャツは、白色。(色ものや柄入りは避ける)

イラスト 宮阪奈々子

06当日の注意事項

略式とはいえ、結納は家と家をつなぐものとして、古くから続く由緒正しい儀式。相手側に失礼のないよう、事前に注意しておきたいポイントを把握しておきましょう。

  1. 結納品は、風呂敷に包んで持っていく

    結納品は、まとめて風呂敷に包み持参するのが基本です。紙袋やビニール袋で代用するのは失礼にあたるので注意しましょう。その際は、風呂敷に結び目をつくらないこと。結び目は「ほどく」ということから「別れ」を連想させてしまうことがあるため、行きは結び目を作らずに持ち運ぶのがマナーです。

  2. 帰りは、風呂敷を結んで持ち帰る

    いただいた結納品を持ち帰る際は、行きとは逆に風呂敷をしっかりと結びます。これは「結んだ縁がほどけないように」という意味があります。

  3. “忌み言葉”を使わない

    結納はおめでたい席なので、縁起が悪いとされる「忌み言葉(いみことば)」は使わないように注意しましょう。「別れる(分かれる)」「切れる」「離れる」などの他に「重ね重ね」「たびたび」「くれぐれも」といった重ね言葉も含まれます。

記事監修 ティアラファクトリー主宰 矢部惠子

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