式場プランナー・スタッフ

投稿日:2017/06/24

【新郎のエピソード】 【新婦のエピソード】 【お父さんのエピソード】 【お母さんのエピソード】

言葉にならない想い

「私の父は、私が社会人になって3年目頃ですかね。
脳卒中を発症したんです。」

私が担当させて頂いたある新婦様とご家族様のお話です。

「病気をするまでは、厳格な父で、バリバリ仕事をしてて、
ほっんと口うるさくて、怒られてばっかりだったんですけどね。」

「今は家族の言葉も理解をしているのかどうなのか。」

「昔、友達と結婚式の話をしていた時は、
まさかこんなことになるなんて思ってもみなかったので、
バージンロードをお父さんと一緒に歩くとか絶対やだ!
私、お母さんと歩く!…なんて言ったけど」

「今になって、やっぱりみんなみたいにお父さんと
歩きたいなって最近よく思うんです…」

「でも、お父さんが生きてるだけで感謝しないとですよね…。
車椅子だけど一緒に歩けるもんね」

「バカですよね。社会人になったばかりで、
自由になった気がして、その時はお父さんの優しさが
うっとうしいな…て。言う事を何にも聞いてなくて。
そのままこんな状態になってしまって…」

「今までいっぱい迷惑かけてごめんね。って、
今までありがとうって、大切に育ててくれてありがとうって…
本当はちゃんと伝えたかったんです…」

絶対伝わってますよ!大丈夫ですよ!そうお声をかけました。

「そうですよね。当日楽しみにしています。」


当日、お父様は車椅子でご来館されました。

挙式の入場は、お母様が、
お父様の車椅子をひいて3人での入場を決めていました。


ご新婦様のお支度が仕上がり、少し緊張の面持ちでございましたが、
見とれてしまう程のお美しさでございました。

「綺麗にしてもらって良かったね。お父さんもきっとびっくりするね。」と
お母さま。

挙式前のリハーサルの時でした。
お父様とその時が本日初対面でございました。

「お父さん!今日よろしくね。頑張ろうね。」と新婦様。
「綺麗になっていつもと違うからわかってないかもね!」とお母様。
「うぁーうぁー」と何かを伝えようとされるお父様
とても幸せそうな空気に、そこにいた全ての人が笑顔に包まれました。

私にはお父様も一緒に笑っていたように感じました。

挙式開始の時間、お母様からのベールダウンの後
新郎様の入場に続き、いよいよ3人での入場となりました。

行ってらっしゃいませ。末永くお幸せに…

「お父さん、お母さん、私をここまでたいせつに育ててくれて本当にありがとう…
わがままばっかりごめんね。二人の娘に産まれて幸せでした」

チャペルの扉が開き、新婦様は涙をぬぐいながら歩き始めました。

そして3人が中央まで歩き進めた時、

お父様が何かを発声しようと、うーうーと動きながら声をあげられました。
「お父さん大丈夫だよ。もうちょっとだよ。頑張って。」



その時でした。

ずっと病気をしてから、歩く事が難しかったお父様が、
必死に立とうと、車椅子から足をおろされたのです。

新婦様にしがみつくように、お母様に支えられて必死に。
こどものように新婦様の手を引っ張り、1歩2歩…

「お父さん。ありがとう。ありがとう。ありがとう。」

泣きくずれる新婦様。

「お父さんもう大丈夫。この子に伝わってるから。今とっても幸せだから」
お母さまがそう伝えると、お父様はそっと車椅子に戻られました。

会場中が涙に包まれ、私も涙を止める事ができませんでした。


お父様がどれだけ、新婦さまを大切に想って育ててきたか、
本当は、一番に新婦様とバージンロードを歩きたいのはお父様だということ。

娘の想いに、「幸せになれよ」って本当は言葉にだして、
言ってあげたい、悔しい想いはお父様なんだと。

病気をされてからも娘を想う
「お父様」としての気持ちや立派な姿勢は、
何もかわっていないのだと感じる瞬間でした。

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