寺院や自宅で行う？仏前式の一般的な流れ

探してみよう！仏前式が行える場所

仏前式は先祖代々のお墓がある菩提（ぼだい）寺や縁が深い寺院の本堂で行われ、寺院最高位の僧侶が式を執り行う「司婚者」を務めます。中には、違う宗派でも引き受けてくれるお寺もあるので、菩提寺以外のお寺で仏前式を挙げたい方は相談してみるといいでしょう。

最近では、京都の有名なお寺での仏前式を望むカップルもいるそうです。好きな歴史上の人物ゆかりのお寺で、人生の重要な儀式をするのも素敵なのではないでしょうか。大きな寺院では披露宴会場が併設されたところもあり、仏前式を行いやすくなっています。また、仏前式は自宅に僧侶を招いて仏壇の前で行うこともできます。ただし、お寺で行うのが一般的となっています。

また、披露宴会場となるホテルや結婚式場でも、仏前式を扱っているところはあります。チャペルウェディングや神前式などに比べて仏前式を選ぶカップルが少ないため、会場は限られていますが、気になる結婚式場がある場合は問い合わせてみましょう。

神前式を扱っているホテルや結婚式場でも仏前式は扱っていないことがあるので注意してください。最近では、自宅だけでなくホテルや結婚式場へ出張してくれるお寺や寺院もあるので、事前によく確認しましょう。

仏前式の一般的な流れをご紹介！

仏前式の一般的な流れは、以下のようになっています。

１．参列者入堂
雅楽が流れる中、両親、親族、来賓の順で入堂し、本尊に向かって右側に新郎側、左側に新婦側の関係者が着席します。

２．新郎新婦入堂
参列者が着席した後、媒酌人に付き添われて新郎が入堂し、媒酌人夫人に付き添われて新婦が左側の扉から入堂。両者が中央で出会い、正面の本尊の前に進みます。

３．僧侶入堂
新郎新婦が入堂した後、司婚者である僧侶の入堂。

４．敬白文朗読
僧侶は本尊前にある礼盤に上がり、仏様とご先祖様に結婚式を行うことを報告する敬白文を朗読。僧侶が敬白文を朗読する間、新郎新婦は頭を垂れ、参列者は起立して聞きます。

５．念珠授与
新郎新婦は媒酌人の案内により、僧侶の前に向かい合って着席します。僧侶は仏前に供えてある念珠（数珠）を新郎新婦に授与。白い念珠は新郎へ、赤い念珠は新婦へ授けられ、新郎新婦は念珠を受け取り、合掌します。

６．司婚の辞
僧侶の求めにより新郎新婦は夫婦の契りを交わし、この誓いにより僧侶は参列者に婚儀の成立を宣言。その後、媒酌人が新郎新婦のために誓詞を朗読します。

７．新郎、新婦の順で焼香
誓詞の朗読後、新郎、新婦の順で、左手に念珠をかけたまま右手で焼香して合掌します。

８．誓杯
神前式の三三九度にあたる誓酒の儀式。新郎新婦に続いて、参列者全員が親族固めの杯を交わします。

９．法話
僧侶から新郎新婦へ祝いの祈りが捧げられます。

１０．退堂
一同が起立して合掌。その後、僧侶、新郎新婦、媒酌人、両親、親族の順に退堂します。

気になる披露宴！どこで行うの？

お寺や寺院で粛々と行われる仏前式ですが、大きな寺院でない限り披露宴ができるような会場はありません。また、自宅で仏前式を挙げる場合も、大きな家でない限り披露宴を行うのは難しいでしょう。このような事情により仏前式では挙式後に別会場へ移動して披露宴を行うのが一般的となっています。

披露宴会場となるのはホテルや旅館、レストラン、公共施設など様々で予算や立地などを考慮して決めることになります。挙式と披露宴が別の場所になるのは参列者の負担になるので、離れた披露宴会場は避けるようにしましょう。また、日にちを改めて披露宴を行うこともできますが、参列者の負担になるという点では同じといえるでしょう。寺院によっては、披露宴会場を紹介してくれるところもあるので、参考にしてみてもいいかもしれません。

ホテルや結婚式場での仏前式では、結婚式と披露宴を併せて行うことができるため、自分たちで披露宴会場を手配する必要がないという利点があります。また、参列者の負担を軽減できるのもメリットといえるでしょう。その一方、仏前式を扱っているホテルや結婚式場が限られているという難しさがあります。

仏前式で披露宴を行う場合は、これらの諸事情を考慮して会場を選ぶようにしましょう。