【ファッションのプロによる連載企画 第二章】 第4回 二次会編

今回はディナーなどで普段から使える大きめの格子柄ジャケットでコーディネートにチャレンジしてみました。爽やかさがある明るめのブルーに、あえて同色のブルー×ホワイトのレジメンタルタイをセレクト。少し手描き風な柄が外しポイントになりラフさを表現しています。チーフはもちろん鉄板の白。式服らしくスリーピークスで華やかさをプラスします。本来ならこのスタイルにネイビーパンツを合わせそうですが、ちょっと外してグレーにすることで落ち着きがありながらも軽やかな印象にまとめました。

「柄物のジャケットは難易度が高い！」という方にオススメなのが、ストライプシャツ。ストライプの幅はピンではなく5mm程度の太さがあるものを選ぶとカジュアルに装うことができます。この場合、ネクタイはネイビーやグレーなどベーシックカラーでまとめると派手過ぎず落ち着いた印象に。また柄×柄を初心者がチャレンジするなら、チーフで遊んでみるのも手。一枚で4つの柄がプリントされている優れものがあれば表情も豊かになるんです。

華やかさのある柄×柄のスタイルは、ややもするとただの派手になってしまうので細部へのこだわりが重要です。靴やベルトは定番の黒やグレー、ベージュがお勧め。ストレートチップより少しカジュアル感のあるストレートメダリオン(穴飾り)にすると好相性。ベルトはクロコダイルで高級感を出しつつも部分的に抜け感のあるメッシュを取り入れると力まずにこなれた印象にすることができます。

<<着る人の品性が映し出される柄スーツで勝負>>

チェック柄のスーツは上下で着用するにはちょっと勇気が必要。懐かしさがあるギンガムチェック風な柄はカワイイを感じさせますが、下手をすれば「古っ！」となってしまうので、合わせるアイテムを厳選しましょう。これはコツさえ掴めれば簡単にお洒落に着こなすことができます。タイは無地に、チーフは控えめながらにすると上品にまとまります。さらに色柄ともに淡めなものに統一することがエレガントな大人に仕上げるコツです。二次会服だからこそ、上品に少し遊んで、大人の余裕を見せつけてやりましょう。

今回選んだニットタイは一歩間違えると老けて見えてしまいがち。若々しく素敵にみせるなら、淡い色が断然お勧めです。イエローやブルーは清潔感もありチェック柄のスーツに邪魔することがないので好相性です。さらに注目すべきはタイの幅。少し細めの7.5cm程度のものが絶妙にお洒落度合いをアップしてくれます。シャツはワイドスプレッドに近いものを選んで。ニットタイは結び目が大きくなりがちなので、衿開きが広いものがベターなんです。

平日の夜にレストランで二次会という場合、そのまま仕事用のスーツで行っちゃう人も多いはず。でもそれでは、あまりにもついでな印象になってしまいがちですよね。そんなときは、デニムだけ変えるという手が有効。デニムならシワにならないので持ち運びも便利だし、手軽に着替えることができて印象をガラリと変えることができるんです。この場合、きちんと感をキープするには生のリジットデニムがオススメ。さらに華やかになるようにチーフを4ピークスにするだけでお洒落に装えます。足元はモンクストラップでシンプルにまとめればカジュアルシックな二次会服が完成します。 結婚式の二次会といっても、仕事返りにちょっとだけ、から、休日にしっかりまでさまざま。中には日中でドレスコードがカジュアルという会もあるほどです。でも“装う”ことを心得ている男性なら、ニットにチノパンでは行かないはず。今回は華やかさのある二次会服をご紹介しましたがいかがでしたか？ ちょっとあの人の装いが気になる……。なんて思われるような、そんなウェディングのお洒落をもっともっと楽しんでみてはいかがでしょう。 Photo：MITSUTOSHI WATANABE STYLING：MASAKI SARUWATARI Text：MARIKO IKEDA